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こんにちは、管理栄養士Rikoです!
コンビニやスーパーでの商品棚には“糖質オフ”や“糖質控えめ”と書かれた商品が目立ちます。
糖質制限ダイエットが流行ったりと、糖質は太るというイメージがあるのではないでしょうか?
食事ではお酒を飲むからご飯を抜いたり、ご飯とお菓子をトレードしてお菓子を食事代わりにするなど聞くことがあります。
確かに必要以上の糖質を食べていると肥満や糖尿病の原因となりますが、上記のような糖質の減らし方はあまりおすすめできません。
ご飯を抜いて糖質を減らしているのに、思いの外やせなかったり健診数値が良くないなどありませんか?
この記事では、
- 最近、体重増加や体型の変化が気になり糖質の食べ方を見直したい方
- 健康的な体を維持するための適切な糖質摂取量について知りたい方
- 糖質の多い食べ物の食べ方について知りたい方
向けに書きました。
ダイエットや健康管理に役立てていただけましたら幸いです!
1 糖質摂取量1日目安はエネルギー摂取量の50~60%
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年度版」では、1日のエネルギー摂取量50~65%を推奨しています。
糖質量50~65%を算出するためにエネルギー摂取量を計算する必要があります。
1-1エネルギー摂取量=基礎代謝量×身体活動レベル
1日に必要なエネルギー摂取量は基礎代謝量×身体活動レベルで求めることができます。
はじめに基礎代謝量は下記表の基準値と体重の掛け算で求めることができます。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年版)引用
年齢 | 男性(kcal/kg/日) | 女性(kcal/kg/日) |
18~29歳 | 24.0 | 22.1 |
30~49歳 | 22.3 | 21.7 |
50~69歳 | 21.5 | 20.7 |
70歳以上 | 21.5 | 20.7 |
1-2 身体活動レベルとは日常生活の強度指標
身体活動レベルとは、日常生活の平均的な身体活動強度を表した指標です。
強度に応じて3段階(低い、ふつう、高い)に区分されています。
- 低い 1.5:生活の大部分が座位で、デスクワークなど静的な活動が中心。
- ふつう 1.75:座位が中心で、室内を移動したり立位作業、接客等、買い物、家事、軽いスポーツのいずれかを含む。
- 高い 2.0:移動や立位作業が多く、活発なスポーツを行ったり、力仕事など。
基礎代謝量×身体活動レベル数値でエネルギー摂取量が計算できます。
1-3 デスクワーク・女性30歳・160cm・55kgの糖質摂取量目安は224~291g
以下は1日糖質量の算出方法です。
①基礎代謝量:21.7kcal×55kg=1194kcal
②1194kcal×身体活動レベル低い1.5=1790kcal
③1日糖質量1790kcalの50~65%=895~1164kcal
④895÷4=224~1164÷4=291(糖質1g=4kcal)
⑤1日糖質量=224~291g
1-4 糖質制限ダイエットでの注意点
前述のPFC数値バランスでは糖質50~65%とあり、下限50%(糖質量224g)でも1日3食主食を食べることができます。
今より減量したい場合はレベルに応じて糖質制限する必要があります。
糖質制限のレベルによって以下3つに分類されています。
①ハードな糖質制限(20~50g /日)
ボディビルのコンテストを目指す人や糖尿病の厳格な血糖管理を必要とする人向け。
糖質量が極端に少ない食事となるため、個人の判断で行うのは危険です。
必ず専門家や医師の指示のもと行いましょう。
②ややハードな糖質制限(50~100g/日)
比較的短期間での減量を目指す人やスタイルキープが必要な職業に就いている人向け。
こちらはやや緩やかになりますが、主食は1日1回程度で量も少なくなるため無理は危険です。
専門家の指示のもとが安全です。
③緩やかな糖質制限(100~150g/日)
健康的な体型を維持したい人や糖質制限を初めて試す人向け。
極端な制限ではないため、栄養バランスが整いやすく健康的に取り入れられます。
個人で取り組むのであれば、砂糖の使用やおやつを控え主食は毎食100g程度に減らすことから始めると良いです。
2 糖質の多い食べ物(ご飯・芋・砂糖と菓子類・飲料)
糖質制限というとご飯を減らして糖質量を調節することが多いため、ご飯に糖質が多いというのは分かります。
ご飯以外にも芋類、砂糖類、お菓子、飲料なども糖質が多く含まれている食品です。
糖質=ご飯のイメージが強いですが、糖質の多い他の食品を気付かぬうちに取りすぎている可能性があります!
それぞれどのくらい糖質が含まれているのか比較してみました。
2-1 糖質の多い食べ物【主食】
主食は栄養素として炭水化物の分類となります。
炭水化物は糖質+食物繊維のことです。
以下、一般的に主食でよく食べられている主食の糖質量と食物繊維量を表にまとめました。
スマホ画面で横スクロールできます。
※日本食品成分表参考
食品名 | ご飯 | 食パン | シリアル | ゆでうどん | ゆでそば | 生中華麺 |
一食当たり 糖質量g | ご飯150g 55.2 | 6枚切1枚 26.6 | 1食40g 32.5 | 1食250g 52.0 | 1食250g 60.0 | 1食120g 64.3 |
一食当たり 食物繊維量g | 0.5 | 1.4 | 1.0 | 2.0 | 5.0 | 2.5 |
ゆでそばは糖質量が多いですが食物繊維量も多いので、血糖値の急上昇を防ぐには良い食品です!
2-2 糖質の多い食べ物【芋類】
芋類も炭水化物に分類されます。
主食との違いは、ビタミンやミネラルを多く含んでいるため野菜に分類されることもあります。
一般的によく食べられている芋類を表にまとめました。
スマホ画面で横スクロールできます。
※日本食品成分表参考
食品名 | じゃがいも | さつまいも | ながいも | 里芋 |
100g当たり 糖質量g | 16.3 | 29.7 | 12.9 | 10.8 |
100g当たり 食物繊維量 | 1.3 | 2.2 | 1.0 | 2.3 |
2-3 糖質の多い食べ物【砂糖と菓子類】
砂糖は100g当たり99.2gの糖質を含んでいて食物繊維は含んでいないため、ほぼ糖質です。
そのため、砂糖を使っている甘い菓子類やスイーツは糖質量が多いです。
各商品の材料の配合によって糖質量は若干変わると思います。
下の比較表は、ドーナツにはだいたいこのくらい含まれているんだという目安で見てくださいね!
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※日本食品成分表、コージーコーナー・ミスドHP参考
食品名 1人分 | ショート ケーキ1個 | ベイクド チーズ ケーキ1個 | ミスド オールドF ドーナツ1個 | プリン1個 | サブレ 5枚50g | ミルク 板チョコ 1枚60g |
糖質量g | 23.6g | 23.1g | 28g | 14.7g | 35.9g | 31.1g |
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※日本食品成分表表、山崎パン・セブンイレブン・シャトレーゼHP参考
食品名 1人分 | カステラ 1切50g | 山崎 みたらし団子 1本 | セブン 豆大福 1個60g | シャトレーゼ どら焼き1個 | セブン 練り羊羹1個 | セブン 割れせんべい 1袋 |
糖質量g | 31.3g | 28.2g | 33.7g | 39.5g | 33.2g | 34.6g |
上記は一般的な1人分の比較ですが、全体的に和菓子の方が糖質量は多い傾向です。
2-4 糖質の多い食べ物【飲料】
飲料には意外と糖質が含まれているため、気づかないうちに糖質の摂りすぎの原因となりやすいです。
下表では、健康に良さそうな飲料の糖質量が多いことが分かります。
スマホ画面で横スクロールできます。
※日本食品成分表参考
飲料名 | ビール | 100%オレンジ ジュース | コーラ | 牛乳 | 乳酸菌飲料 | スポーツ ドリンク |
100g当たり 糖質量g | 3.1g | 11.0g | 11.4g | 4.8 | 16.4g | 5.1g |
3 糖質の多い食べ物の摂りすぎは肥満や糖尿病リスクを高める
糖質は脳のエネルギー源や体を動かすためのエネルギーになるなど重要な栄養素です。
しかし、過剰に摂りすぎると体に悪影響を及ぼすことがあります。
3-1 血糖値が不安定となり疲労感が出やすい
体内に糖質が取り込まれた時の仕組みは以下の通りです。
①多量の糖質を摂ると、消化・吸収が早いため血糖値の急上昇が起こります。
②血糖値を下げる“インスリン”というホルモンが多量に分泌されます。
③多量に分泌されたインスリンの作用によって、血糖値が急降下します。
④低血糖や倦怠感からの疲労感が出やすくなります。
3-2 内臓脂肪の蓄積で肥満に繋がる
①多量の糖質を摂ると、活動するためのエネルギーに使われなかった糖質は脂肪に変わります。
②特に内臓脂肪の蓄積が進むため、内臓脂肪型肥満のリスクが上がります。
3-3 糖尿病になってしまうリスクが上がる
①前述にあるように、血糖値を下げるホルモンはインスリンです。
②一生涯でインスリンは分泌できる量が決まっているため、インスリンの分泌が少なくなったり効きが悪くなってくることがあります。
③糖質を摂取してもインスリン分泌の作用がないと、血糖値が高い状態が続くため糖尿病のリスクが高まります。
3-4 中性脂肪値が高くなり動脈硬化リスクが上がる
①糖質の過剰摂取分は血液中の中性脂肪を増やします。
②血管内での炎症を引き起こしやすい状態になるため、血栓が出来やすくなり動脈硬化が進みます。
3-5 肌のたるみや老化を早める
①糖質の摂りすぎにより、体内に糖が多い状態を高血糖と言います。
②高血糖では体内のタンパク質と結びつき糖化を起こします。
③糖化は終末糖化産物いわゆるAGEと言います。AGEでは細胞が老化するため肌のたるみや老化の原因となります。
4 糖質の多い食べ物の上手な摂り方食事ポイント
上手な糖質の摂り方は、血糖値の急上昇を防ぎながら必要なエネルギーを摂ることがポイントです。
以下は1日糖質量200gを目安にした食事例を考えました。
4-1 朝食
和食の場合
おかずの味付けは砂糖やみりんを使わないようにして、糖質量を増やさないところがポイントです。
- 主食:ご飯150g
- 主菜:卵焼き(塩味)、納豆
- 副菜:ほうれん草のお浸し
- 汁物:なめこ味噌汁
洋食の場合
食パン5枚切1枚の糖質量は約32gのため、ご飯150gと比べる糖質量が少なるので少量のジャムを付けてもOKです。
- 主食:食パン5枚切1枚、
- 主菜:オムレツまたは茹で卵
- 副菜:温野菜(ブロッコリー、カリフラワー)
- スープ:コンソメスープ
4-2 昼食
昼食で食べたものは活動エネルギーに変わりやすいため、三食の中では多少ボリュームがあっても良い食事です。
- 唐揚げ、とんかつなど衣の付いた揚げ物の定食時はご飯を小盛りにすると糖質の摂りすぎを防ぎます。
- 焼き魚、豚肉の生姜焼き定食では茹で野菜の小鉢なども一緒に食べると、糖質の吸収が緩やかになります。
- 麺類の時は、食物繊維が多いそばを選ぶようにすると良いです。イカや鶏肉の天ぷらを付けたり、山菜やキノコが入ったメニューを選ぶと栄養バランスが整います。
ダイエット中であれば手作りの栄養バランス弁当をおすすめします!
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4-3 間食
少し小腹が空いた時、チョコレートやクッキーなど手軽に食べられる甘いお菓子を食べてしまいがちです。
間食は夕食までの繋ぎと考えて、血糖値が上がりにくい栄養価の高いおやつを食べるのがポイントです。
- 無塩ナッツ類:ビタミンEや食物繊維が摂れたり、脂質が多いので少量取り入れると空腹感が和らぎます。
- 高タンパクヨーグルト:タンパク質は血糖値を上げないため間食に最適です。乳製品のため糖質は10g前後含まれていますが許容範囲です。
- カカオ70%チョコレート:チョコがどうしても食べたいときは、砂糖の少ないダークチョコレートを3個程度食べると良いです。
- バナナ:糖質は20g程度ありますが、食物繊維も一緒に摂れるため血糖値はやや緩やかに上昇し腹持ちも良いです。
4-4 夕食
夕食後は活動量が減るため、糖質の摂りすぎは体脂肪の蓄積が進みやすくなります。
低糖質で消化に良く、タンパク質と野菜を多めの食事で体脂肪の蓄積を防ぐことができます。
- 主食:ご飯100~150g
- 主菜:魚料理(刺身・焼き魚・蒸し魚など)、豆腐料理
- 副菜:野菜炒め、野菜スープ、キノコのスープなど
5 糖質を減らすための工夫
最初から糖質量を減らすことが難しい場合は、糖質の質を意識することから始めるてみるのはいかがでしょうか。
糖質の質を見直すことも体への影響を減らしていくことができます。
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5-1 主食を見直す
白米・食パン・うどんなど精製された主食は血糖値を上げやすいため、玄米・雑穀米・全粒粉パン・低糖質パン・そばに変えると良いです。
食物繊維が増える分糖質量は少し抑えることができ、食物繊維効果で血糖値を緩やかに上昇することで体への負担を減らします。
5-2 タンパク質をしっかり摂る
糖質量を減らすと同時にカロリーも減ってしまうので、タンパク質をしっかり摂ることが大切です。
魚・鶏肉・豆腐・納豆などの高タンパク低カロリーな食材を取り入れると良いです。
5-3 物足りない時は野菜のおかずを取り入れる
野菜は蓮根・人参・南瓜など根菜類や芋系の野菜は糖質量が多いです。
その他の野菜であれば、糖質量が少ないので積極的に取り入れることおすすめします。
食物繊維が多いので、食事の始まりに先に食べることで血糖値の急上昇を防ぐとともに満腹感があります。
5-4 調味料を見直す
砂糖やみりんはもちろん、ケチャップ・ソース・麺つゆなどの調味料にも糖質が含まれています。
濃い味付けでは調味料から糖質を摂りすぎてしまっていることも考えられるため、使用量など見直すと良いでしょう。
5-5 飲み物は水かお茶に変える
前述の飲料の糖質量を見ると分かるように、健康に良さそうだからと飲んでいる果物ジュースや牛乳、スポーツドリンクなどにも糖質が多いです。
水分補給の基本は水か無糖のお茶にしするのが良さそうですね。
5-6 低糖質食品に置き換える
炭水化物が好きで食事全体量がもともと多い場合は、主食を減らすことにストレスを感じることがあるかと思います。
私自身もご飯やパンが好きなので代わりに野菜やタンパク質を多く取り入れるといっても限界があると感じます。
そんな時は、一部だけ低糖質食品に変えることをおすすめします!
まとめ
・厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年度版」では、1日のエネルギー摂取量50~65%を推奨してます。
・糖質摂取量50%でも主食を3食食べることができます。
・糖質の多い食品を食べるときは食物繊維が多く含まれている食品を選ぶこともポイントです。
・糖質量だけではなく、糖質の質も考えて食品を選ぶと血糖値の急上昇を防ぐなど体への負担を減らすことができます。
糖質の多い食べ物は上手に選び適度に食べて健康的な体を維持しましょう!